■当日レポート(悲壮篇) 入場前 入場後
入場前


 臭い。自分が臭い。
 最後に風呂に入ったのは、最後に会社へいった日の前日……。
 眠ったのはさらにその前。
 食欲がなかったのでここ数日ほぼ喰っていない。コーヒーばかり一日に十数杯。
 でも今日は、今日はとうとう5/3。
 プリンターは昨日から、かれこれ8時間以上回りっぱなし。
 というか、正しくは、ゼッ不調で、止めて回して止めて回して……
 そしていまだ終わる気配を見せない……。このままでは……間に合わない……。

A.M.5:00過ぎ 携帯が鳴る。

 うさぽん:「あ、もしもし一笑さん? 起きてました? 寝てた?」
 起きてました……というか起きっぱなしでした。(*T▽T*)
 大ピンチを説明したところ、同じく飲みで徹夜明けなのに、会場に助っ人に入ってくれるとの事。
 ううう、助かる〜〜。

A.M.8時過ぎ ようやくプリント終了。

 メッセンジャーで咲子さんに現状を報告。大遅刻という本日一本目の裏切り道に足を踏み入れる。
 プリントの具合ばかりに執着していた一笑は、咲子さんの「遅刻のほうが大問題」に目が醒める。まったくだ!
 ふと窓の外を見れば、雨。どしゃ降り。空は晴れているのに。
 狐の嫁入りまでやってきた。
 短時間のにわか雨が、何でわざわざ移動時間とダブってくれやがっちゃうのだ。
 私は何か狐に恨みを買うような真似でもしたんだろうか……。
 「神がいるならやんでくれ!」
 叫びつつ、水濡れに弱いカラープリンタ出力分をビニール袋に入れた。
 あらかたの荷物をバッグに突っ込み、上着を羽織って部屋を出る。
 自分が臭いことを思い出して、帽子も被る。
 車のキーを入れてエンジンをふかしたあたりで、不味い。出る時にテルするってうさぽんにゆった。
 が、もはや携帯の入ったバッグは後部シート。
 駅に着いたら電話しよう……。本日二本目の裏切り道だ。
 般道を冗談みたいなスピードでぶっ飛ばす。駅付近の車庫に入れたあたりで、うさぽんからテル。
 このペースなら10時半には会場につけることが判明。入口で待ち合わせを約束する。
 雨はやんだ。わたしよ走れ!

A.M.9:40? 東京

 やっと東京。
 電車の中で、自分がいわゆるホームウェア(パジャマみたいなもの)で飛び出してきてしまったことに気づく。
 よりによってタンクトップの下着風……ううう。今日はあついがもう上着脱げんなこれは……。(*T▽T*)
 とりあえずタクるかと、駅で人に話を聞く(←この辺恥を知らない)。
 並んで乗って渋滞にはまる(40〜50?分)より、電車のが速い(30分以内)といわれる。
 鼠国行きの家族の流れに乗って京葉線へ……。
 きっとお仲間と思ってついていったお姉さん二人組が、実は旅行に出かける一般人であることが、特急乗り入れのホームについて判明。
 Σ(^▼^;
 もと来た道を駆け上がる。
 改めてお仲間を探す……いた。別の階段を駆け下りると発車寸前の列車有。飛び乗る。
 どうか反対方向ではありませんように……。
 と、携帯にサークルで入ってるはずのチョキさんからメル。「今おきた。死にたい」
 何日も泊まり仕事のチョキさん。こりゃ仕方がない。(*T▽T*)
 会場に咲子さんしかいないことが判明したので、慌ててテル……繋がらない。
 列車が地上に出た頃、咲子さんからテル。ゴメンよゴメンよゴメンよ〜。


入場後

A.M.10:10? 会場
 想定していたよりも早く着いた。うさぽんにテル。出ない、おそらくアンテナ外を移動中だ。
 スタッフのお姉さんに今からのサークル入場の可否を聞く、問題ないとの事。
 手の中には1000枚近い紙の束……。
 どうしよう……当初の予定ではおそらく一般列に並ぶ事になって、会場には咲子さんとチョキさん。わたしはうさぽんと二人で折りながら入場を待つはずだったのだが……。
 しばらく迷って携帯にテル。既にこの日3本目の裏切り道を選ぶ。
 うさぽんの留守録に、先に入る旨、告げる……。

 東館に向けて移動開始。会場内でやっと咲子さんを発見。
 一笑:「咲子さ〜〜ん!」
 駆け寄って後ろから声をかけたら別人。(わーい←乾いた声)
 NO.をよく見ればここは「オ」。咲子さんは「カ」。
 さらに会場内を進む。
 ……ようやっと目的の「Three&Two」さんにたどりつく。
 一笑:「咲子さんスミマセンでした〜〜!」
 平謝りでプリントしたものを広げ出す……その数がまた半端じゃない。
 作業すら何からはじめればいいのかも浮かんでこない。
 暑い。考えがまとまらない。もういいや。脱いでしまえ。
 それでも、まだ作業を始められずに、もった、もったやらかしていると、
 「椅子も机もどうぞ〜」と田中ユウコさんが救いの手を……。本日「肉」さんがお隣だったのだ。
 そんなだったばっかりに、これ以降、大変なご迷惑をおかけすることに……

 
作業をしばらくして、これだけの迷惑を撒き散らしながら、ふと気がつく。
 中央4ページ分のプリントしたものがない。 家だ。
 …………わすれてきたのか……。
 愕然。
 どうしよう……。

一笑:「咲子さん。不味いです。自分の4頁分忘れてきました」
咲子さん:「カバンの中とかよく見ましたか?」
一笑:「はい……あの、いっそ小説はなかったことにして、ゲストの方の漫画のところだけ切り取って……幸いなことに奥付等はそろっているのでヒラトジ本にして……」
咲子さん:「イッショウサン怒りますよ」
一笑:「Σ(^▼^; あ……後は、家にいる弟にマシンから原稿をどこかのネットカフェに送ってもらって、そこで出力してコピーを……でも、そもそもネットカフェあるかな〜」
田中さん・咲子さん:「ありますよ」
一笑:「あるのか〜〜〜! うわ〜〜どうしよう〜〜!」
咲子さん:「弟さんに電話しながらネットカフェへ行け!」
一笑「うわ〜〜〜〜!」

 と、とりあえずその場で弟にテル。幸か不幸か彼はいた。

一笑:「悪いんだけどさ、キミ、今、手、あいてる? あ、うん……私のマシンに行ってさ、そこから、ODNのアドレスでホットメール宛に原稿送ってもらえそうかな?」

 弟は極めつけのシニカルなニヒリストなので、一笑は姉なのに腰が低い……。

一笑:「デスクトップに『ふくしゅう』ってショートカットあるからさ……そう、平仮名でふくしゅう……」

 この時点で周囲の皆さんが大爆笑。は……恥ずかしすぎる……(*T▽T*)
 とりあえずこの方法で行けそうなので、田中さんと咲子さんに教えて頂いたネットカフェへ向かった。
 受付で席を借りてホットメールを開く。
 一通、既に送ってもらった原稿は来ていたが、ネットカフェのPCにフォトショップが入っていないため、ファイルが開けない。
 ざらっとデスクトップに目を走らせる……アクロバットリーダがある。これだ。

一笑:「ごめん、あのさ、データ形式PDFにしておくってもらえる?」
弟:「PDF?」
一笑:「あ、フォトショ使った事あったっけ? ん? ……もしもし!? ダイチッ(本名)!?←悲鳴」

 電池が切れた。
 ところがどっこいネットカフェ。なんでもそろってます。充電ロッカーに携帯をぶっこんでチャージ。
 ところがされどもネットカフェ。
 公衆電話だけは置いてない。財布を掴んで外へGO! テレカなんてものはここ数年持ってないが、幸いなことに販売機が……。

 先ほどの電話の続きを指示して、とりあえず送付を待つ。
 ところがちっとも届かない。これは、ホットメールにはじかれたな……。
 急速充電が終わった頃なので、再び携帯を手にPC前。

一笑:「あのさ、もう送ってるよね」
弟:「ああ、送ったけど? ついてない?」
一笑:「うん……あのさ、キミ、サバ上げってやったことあったっけ?」
弟:「リナックスでなら……FFFTPとかソフトではないな……」
一笑:「ファイル名から全角文字省いてFC2のサバにアップしてもらえないかな?」
弟:「……今上げた」

 自分のサイトを検索にかけ、さっそくDLしにいく。が、なんと、原稿どころか、サイトそのものがない。消えている。
 サイトに何があったのか、気になるがそれドコじゃない。もうお昼を回っている。

一笑:「……トラブッた。ない。次、freettの方のサバにあげてみて」
弟:「分かった」

 ビンゴ。今度は来た。
 プリントアウトする……ん? どのプリンタから出て来るんだ?(^▼^;)>5台くらいあった。
 ネットカフェのお姉さんが「こちらです〜」と、両手で一枚持ってきてくれた。
 ぎゃ〜〜〜! はずかしい〜〜〜!(T◆T;)(T◆T;)(T◆T;)
 しかし、さらに恥ずかしいことに、そんなお姉さんに私はこう答えなければならなかった。
一笑:「……すみません、もう一枚、出ます……(*T▽T*)。」
 も……やだ……死にたい(チョキさん風)。
 さっそく二枚を両面コピーしてもらう。急いでスペースへ戻らなくては。
 ……と、なんと東館の入口で止められる。

スタッフ:「サークルの方ですか? 再入場券をご提示ください

 え? Σ(^▼^; パンフじゃ駄目? さっき出るとき貰わなかったヨ??
 手の中の刷りたてのものを見せ、サークル関係者だということを信じてもらう。(*T▽T*)なんだよそれ……
 なんでこんなにも無関係な人々に当秀ノベルを見せて回らなければならないの〜〜。おーのー。←自業自得です。

 とかなんとかでやっと再入場、スペースへ急ぐ……あ、うさぽんだ! うさぽんきてるよ! 入れたんだ〜!

一笑:「うさぽんさ〜〜ん!」

 駆け寄って………………振り返ったその人は、またもや違う人……。(*T▽T*)幻覚症状が……
 すみませ〜んと駆け抜けて、正しいスペースへ。
 今度こそ正真正銘、本物のうさぽんさんが、スペースで折りに入っている! よかった! 助かった!
 って、咲子さんも折ってくれている。しかも自分で売り子しながらだ〜!
 売り子は……わたしがすべきだったはずのこと……逆に咲子さんが、わたしのすべきことをしてくれている……。
 ナスティ! わたしはどうすればいいのだ〜〜!(←逃避)

 一笑:「お・ま・た・せv」

 随分ドスの効いたナスティになったがしかたない……おもわず口ばしっちゃったんだもの……。
 二人の話を聞くと、もしも手ぶらで戻ったらつるし上げを食らうところだったらしい……。(*T▽T*)セーフ。
 安心したらどっと眠気が……いかんいかん、まだ製本が〜〜スペ内でしゃがんで作業を開始。

 (この辺りから記憶が不確かで、うろ覚えです……)

 ……ふと、頭を上げると、知らない人々が集団で折り作業に……って、咲子さんのお友達さんたちではありませんか〜!
 ぴんもきた〜!
 田中さんまで、ホチキス止めを手伝ってくれると言う……ありがとうありがとうありがとう!
 (*T▽T*)私A (*T▽T*)私B (*T▽T*)私C
 もうじき閉会時間だ……急がねば〜〜。
 間に潮音さんや弘野さん、くみんサンは差し入れまで持って遊びに来てくれたのだが、もう誰が来たやら、交わした会話もうろ覚え……(*T▽T*)他にもいらして下さった方、いらしたらスミマセン。
 会話は確か、アンパンマンと捜してくれてるのと一輝様?←記憶ごった煮

うさぽん:「一笑さん、もういいよ。もう足りるんじゃないかな」

 ふと、声をかけられて、気がつく。もう引きの時間だ。

一笑:「あ、そっか。うん。そうだね。いや、まったくお世話になりました〜〜! ありがとうございました〜〜!」

 そのまま、しゃがみこんだ姿勢で寝モードに突入……。
 ふと、デカイ音がして目が覚める。
 ん? なんだい今の音は? 母さんなんか落っことした?←寝ぼけ
 本人はベッドの中で寝てた気満々なのですが、目の前にあるのはどう見てもうさぽんのカバン。
 いくらうさぽんを愛しているといえど、そのカバンと一夜を共にする趣味はない。(ヘソに指ぐらいは突っ込みますが)
 寝ぼけつつも意識が戻る。どうやら自分がマジ寝に入った瞬間、そばの椅子ごとずずず〜ッと崩れ落ちたらしい。
 その後も色々声をかけて頂いたのだが、もうなんと返事をしたのかも覚えていない……(*T▽T*)ごめん。
 後で何があったか今度、教えてください……。

 本格的に目が覚めたのは、もう帰るぞって頃になってようやくできた本を手に取った瞬間。


 咲子さん:「この本ページが多い

 はっとなって、自分も一冊手に取る。こっちはページが全然足りない。
 ……52ページ両面コピーの中綴じ本。さらにノンブルなし。
 面付けした本人が1人ででやってても間違えそうなこの作業。
 その本人が寝ぼけ眼でチェックもままならなかったのだから当然の結果に……。
手に取った二冊が二冊とも乱丁とは、その乱丁率実に100%!←そんな計算してる場合じゃない。

 手伝って下さった方々やお買い上げ頂いた方々、誠に申し訳ありません!
 後日、お取替えの予定にして、この日はひとまず終了に……。
 なんども足をお運びいただきました皆さん、本当にすみませんでした。
 お隣だったばっかりに、ご迷惑をおかけして田中ユウコさん、本当に申し訳ありません。
 せっかく呼んでくださったのに、お顔に泥を塗るばかりで、咲子さんほんとごめんなさい。
 灰エナメンバーでありながら、不甲斐ない奴で、うさぽんさん、ぴんさんごめんよ〜〜!(助けに来てくれてありがとう……)


 ……帰宅後、念願の風呂に入り、数日ぶりに眠ろうと、荷物置き場と化していたベッドの上から、ビデオデッキやらDVDやらビデオグラムやら、洗濯物やら書籍やら、買ってきて放置していたフィギュアやらを取り除く。
 ようやく出てきたマットに膝を乗せ、いざ……ざりッ……。ざりッ? (^▼^;)?
 よくみれば、マットの上が砂やら木の葉やらでざらざら、オマケになんだか獣臭い。
 ……どうやら私が会社に行ってる間に、我が家の犬か猫がここでぐっすりおくつろぎになられていた様子……それも一日や二日じゃない……。
(*T▽T*)
 もうベッドシーツをかえる気力もなかったので、そのまま寝ました。
 翌日の夕方、目を覚ますと、せっかく風呂に入ったのに、全身獣臭い自分がソコに……。
 神様……。